母親…ままちゃんって呼んでたな。 彼女が家にいた頃は。 ここ最近、ろくに会えてもいない。 いま、彼女の暮らす場所は病院で 僕達がいるのは、学校だとか家だとか、小さな社会の中だから。 癌・・・だって。 そっか。 としか思えない。 あまりにも現実味がない事実を どうしても受け入れきれずにいた。 そんな時、 突然の事故。 人が死ぬのなんて簡単だった。