幸いしたのは、そんなに重症な記憶喪失ではない、ということ。 一部分だけ記憶がない、というだけ。 家族の記憶はあるし、生活に対しても 支障はない。という… だが、僕には大変な事態だった。 ココちゃんがなくした、その一部の記憶は 僕と過ごした日々。だったのだから。