「腹へった。 なにか作れよ」
「今作ってるよ!」
だだいま、銀髪の少年はソファで寝っ転がってテレビを見てます。
そして、あたしはあいつのためにご飯を作っているんです。
・・・そう言えば、銀髪少年の名前なんていうのかな?
「あ、あの・・・名前、なんて言うんですか?」
「キルア。で、あんたは?」
「あたしですか!?」
「そーだよ。人の名前は聞いといて自分の名前は教えないんだ・・・」
「永瀬 乃亜です・・・」
「ふーん、あっそ。」
あっそ!?
何今の態度!
ちょームカつくんですけど!?
なんなのよ〜!
「あんたさ、親とかいないの?」
「いないよ・・・2人共、交通事故で死んだから」
そう。あの事故は・・・あたしのせいなんだ。
あの時、あたしがあんな事しなかったら・・・お父さんとお母さんは死ななかったのに。
『あー! ボールが道路に出ちゃった!
お母さん、お父さん取りに行ってくるね♪』
『駄目よ乃亜!』
あたしは大丈夫!と言うと、道路に飛び出した。
そことらトラックが来てるとは知らずに・・・
お父さんとお母さんはあたしを守るために死んでしまった。
あたしが殺したのには変わらない。
「そっか・・・ごめんな。」
え?
今、ごめんって言ったよね???
「お前、今以外って思っただろ!?」
「そ、そんな事思ってませんよ!!」
「俺に嘘ついても無駄だぜ。
俺に嘘なんてつけない」
なに?
この自信に満ちた顔してるの?
「キルアさんって、なんでそんなに自信に満ち溢れているんですか?」
彼はクスッと笑った。
「さぁ? ・・・ていうか、さんってつけないでよ。それと敬語もやめてほしいな」
「・・・うん。じゃあキルアって呼べばいいのかな?」
“うん"とキルアは言うと、またテレビを見始めた。
それから、あたし達は夕食を食べた。
・・・キルアって以外とたくさんご飯食べるんだと初めて知った。