「大丈夫か?」
「あ・・・はい」
「そう。ならよかった・・・そんじゃ」
と彼は手を振って歩こうとしていた。
あたし、お礼言ってないじゃん!
「あ、あの! ちょっと待って下さい!」
「なに?」
「助けてくれて・・・ありがとうございました」
ペコッと頭をさげながら言った。
「別に・・・」
銀髪の少年は冷たい言葉で返し、また歩きはじめた。
「あ、あの! 何かお礼をさせて下さい!
なんでも言うこと聞きますので」
彼は“ふーん"と言うと、あたしの所に近づいてきた。
「・・・じゃあさ、あんたの家に住ませてよ」
「・・・・・・は!?」
ちょっと待って・・・。
『あんたの家に住ませてよ』ってあたしの家って事??
無理無理!
見ず知らずの人にそんな事できる訳ないじゃん!
「む、無理に決まってるでしょ!」
「だって、なんでも言うこと聞きますのでって言ったじゃん。」
あっ・・・
しまった!!
もう、あたしのバカー!!!!!
「っていう事でよろしくね」
「はい・・・」
これから始まったあたしと銀髪少年との同居。
これからあたしはどうなるの!?


