『黒田さんー。』


無言で立ち上がる背の高い男の人が目に入った。

待合室にいるのは彼一人。

彼が黒田 陽日さんだろう…



しかし…シカトですか!?




こちらに歩いてきた彼はまたまた無言で私の前に立っている。


『おかけください。』



向かい合う形で置いてある椅子を指しながらいった。


またまたまた無言で彼は椅子に座った。




ほんとなんなのこの人…



イライラしながらも相手は患者さん、気を取り直して彼の顔を見た。




『…………ぇ…』




驚いた…
マスクをしていてもカッコいいのがわかる。



黒髪の短すぎず長すぎずのサラサラの髪に白めの綺麗な肌、意志の強そうな切れ長の目が印象的…


何よりオシャレにうとい私でもオシャレだと思うくらいオシャレだ…



オーラがあるってこーゆう事???




「あの生活指導して欲しいんですけど。」

『あっすいません!!』

『てかあんたに指導できんの???(笑)』