「……分ぁったよ。」
俺の名前は、リアン・ハースト。
会話相手は義兄のジハル・ハーストという名で、
俺らが住んでる国の絶対的の権力を持つ王の次に
偉い存在である役柄、首相である。
けれど、そいつはあらゆる手を使って、
この国をまとめている。
ジハルは、俺の顔に激褒めをいるし、
とにかく、美しいものを愛していた。
だから、この仕事に抜擢ってわけ。
要は、俺らの国で行われる、
権力者だけが集い、
各国の同盟を組んだ王族や貴族同士で、
舞踏会をし、
その舞踏会の目玉の令嬢と一曲踊り、
デート…っていうより、枕の仕事みたいなものだ。
実際はとても面倒だし、
愛もない行為もしたくはなかった。
人として、良心が痛む感覚だからだ。