「新入生の皆さん、入学おめでとう。本日は…」

あーぁ…校長の話ってなげーんだよなぁ…。眠くて寝ちまいそう…。

…周りの奴らみんな寝てるけどな。

にしても…。辺りの髪の色を眺める。

赤、青、金、銀…と、なんとまぁ、カラフルな事で。

なんで、あたしはしっかりも調べねぇでこんな学校に入っちまったんだ…。

あたしの名前は神崎 柚菜(かんざき ゆうな)。

極道の頭の娘でみんなからは「若姐さん」とか「お嬢」と呼ばれている。

周りが男だらけのせいか口調や行動まで男っぽくて…。

そんな自分にちったぁ、コンプレックスを抱いてる。

てゆーか、一言だけ言いてぇ。

なんで、頭良い学校に入ったつもりが人相悪ぃ奴ばっかいるんだよ!

しかも、話の内容を聞く限り、あたしみたいな極道の頭のガキとか暴走族のメンバーとかちょっとした不良グループのメンバーとか!

普通な奴とか1人もいねぇじゃんか!

あぁ…普通に憧れて入った学校なのに…。

まさかの不良校だなんてな…。

はぁ、高校3年間の不幸の幕開けじゃねぇか…。