『何時の話だよ…小さい時だろう、どうせ』 俺が言うと、キースはあっけにとられたような顔をした。 『…な、なんで分かったんだ?』 『当たり前だ!』 付き合ってられない。 コイツの家族構成がどうだろうが、俺には関係ない。 弟か… 俺には兄弟はいなかったからな。 ただ、幼馴染みはいた。 軍学校も一緒で、アイツはずっと首席だった。総合的にはな…剣術はいつも俺が一番だった。 だけど、アイツも故郷に置いてきた。 同じ夢を見て、同じ苦しみを背負い、支え合ってきた仲間だった。