彼女と逢ったのは 国を出て数か月後だった。 一人だったオレは、割と放浪癖のせいでいろいろな場所へ出向いた。 たまたま行った酒場で、彼女と会った。 名前はなかった。 ただ、主人に叱られ罵られていた。 幼い少女だというのに、笑うこともままならないような生活をしていた。 少女は孤児であった。 母親は数年前に失踪し、父は元からいなかったらしい。 そのため、母親が働いていた酒場で、少女は働くことになった。 酒場の主人は、少女に辛く当たった。