その様子を、呆れた顔でうかがっていたマスターがドアを指差した。


『喧嘩なら、外でやってくれよ』


そう言う割に、結構楽しんでる風体だった。


『俺は構わないが…』


男に言うと、目線を俺に合わせてからドアに向けた。


…一戦交えよう…



そう言っていた。


何故か人を離さない、凶暴で荒々しいようで、切なく悲しみで透き通った瞳を持つ男だった。


彼が、初めにドアを出ると軍服の上着は翻り華麗に舞ってみせた。


似ている…


父さんに…