しばらくして、マスターは一本の酒瓶を持ち出してきた。



『ココだけの、特製カクテルだ』


そう言って、作り始めたのは…きれいな深緑の色をしていた。


アルディアの国色と同じだった。


『綺麗…ですね』


ポツリと呟くと、聞こえていたのかマスターははにかんだ。


そして、わずかに目元が優しく微笑んでいた。


カクテルグラスに、ゆっくりと注がれていく。


流れていく様子は、生きている水のようであった。