…カラン…


薄いドアを、ゆっくりと押してやる。


リーフのマスターが言った通りに酒場に来たのだ。




『オメェか…そこのテーブルの席に座りな。客が後から来る』


俺は無言でその指示に従う。返事なんて野暮な真似はしたくなかった。


指示されたテーブルに席につく。
周りのテーブルよりも、綺麗にされており、客を待つ体勢があることが分かった。


酒が欲しいところではあったが、アルコールの入った頭では相手の真意に気付けないだろう。