遠くなる距離と心




心底深いため息をついた時後ろに衝撃が走って、あぁ、抱きつかれたのか、と理解するのに時間がかかった。



「あーいね!! おはよぉっ!!」


そういって挨拶をしてくれるこの子は、私の親友・山崎羽琉-ヤマザキハル-


栗色のツインテールに白い肌。

折れてしまいそうなほど細い手足。

守ってあげたくなるくらいの身長。



羽琉はとても可愛い女の子。





「おはよ、羽琉」


にっこりと微笑めば、羽琉も微笑み返してくれる。



「愛音は今日も綺麗だね!!」



「ふふふ、羽琉は可愛いね。」



会ったら必ずくれる褒め言葉に、お世辞だと気付いているから本気にはしない。





「・・・本当に綺麗なのになぁ。」



「はいはい、ありがとう。」




「もぅ〜!!」