私の前では笑ってくれたことなんか一度だって無かった。
あんなに綺麗な笑顔をする大知なんて見たことなんか一度だって無かった。
そして私は理解したの。
あぁ、大知は私を好きじゃないんだって。
好きどころか、嫌いなんだって。
本当はこの時に別れていた方が、痛みも少なかったんだろうね。
でもね、私、本当に大知が好きだから
諦められなかったの。
嫌いでもいいから側にいたいって
本当、バカな女だよね・・・
遠恋することになって、好きって言われないことがこんなにも辛いなんてこと知らなかった。
だから、言って欲しかったの。
・・・だけど、もう無理だね
太地・・・
私、太地にさよならするよ。
苦しめたくない太地を、一番苦しめていたのは私だって気づいてたから。
今が、潮時なんだね。
ごめんね、太地・・・
私の我儘で太地を縛り付けて・・・
もうすぐ、さよならするから。
だから私の最後の我儘を聞いて・・・
9月21日だけは、私と過ごして・・・

