体の関係まで進むのには、 時間はかからなかった。 二人の時だけ、《誠也お兄ちゃん》じゃなく 誠也と呼んだ。 それだけで幸せだった。 『──っ。紗英?』 『あっ。ごめん、何か ボーッとしちゃって。』 『あと一時間でくるんやって。』 彼女。もうすぐ奥さんか。