闇の中の月姫





「で、でも……お礼を……」










いいのに、お礼なんて。










ただ、あの男達がムカついただけ。









『お礼なんて、いいから、早く帰りな?』









「あ、じゃあ、連絡先交換して下さい!



私、月姫さんが憧れなんです!」










キラキラとした瞳で見られたら断る事もできずに「いいよ」と答えていた。










『あ、くれぐれも他の人には、私の事を言わないでね』








「……?。なんでですか?」









『騒ぎになったりしたら嫌だから?』








「わかりました!私と月姫さんの秘密にします。



では、さようなら」








そう、言って帰っていった女の子。









そういえば……名前なんだったんだろう?









まぁ、いっか!














それから、家に帰った私は、真っ先にベッドへ入ったのだった。