「好きだ。」

   誰?
   私に声をかけるその声は、
   昔から知ってる優しい声。

   「守るから。」

   守るって?
   いったい、誰なの?



   ピピピピ、ピピピピ、
   カチ

   また、あの夢。
   最近よく見る。
   私は気にかけながらも、
   学校に行く仕度をしてリビングへと
   向かった。
   テーブルの上には、

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   朝練行って来る。
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   弁当よろしく。
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            翔
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   私は、小さなため息をついて
   二人分の弁当を作った。

 
   「、行ってきます。」

   前みたいに見送ってくれる
   人がいないから、独り言のようだ。