「いいな~。あんな美人と
   兄弟で、しかも二人暮らし
   だなんて。」

   光一は俺達の事情を知っていて、
   何かと良くしてくれる。

   「なあ翔、お前ちゃんと
   小野寺さんを見張っておかなきゃ。
   女子もそうだけど男子の間でも、
   すげーモテてるからな。
   そのうち他の奴に取られちまうぞ」

   他の奴に・・・。
   そう考えただけでムカムカする。

   「光一に言われなくても、
   分かってるっつーの。
   ほら、俺達も行くぞ。」

   他の奴にはゼッテー渡さねー。
   アイツは俺が守る。
   そう考えている中、
   琴晴が俺を見ていることに
   全く気付かなかった。