「ん?」
「本当に嘘なの?」
「なにが?」
「今の…その
本気で好きだった的な…」
誠の顔がほんのり赤くなった。
「う、うっせーよ。
俺が本気になるなんてあわねーだろ」
「そんなことない!」
そんなことないよ誠。
「だって似合わねーだろ?」
「似合う似合わないの問題じゃない!
誠だって本気で…
本気で人を好きになれるんだから!」
自分が何を言っているのかが
わからない。
誠は目を丸くしている。
「だから…私がいいたいのは…」
なにこれ。
私のことを好きじゃないから
ムキになってこんなこと言ってるの?
違う。
誠は悪くない。
どこかで私は期待してたんだ。
誠が私のことを好きってことを。
「まぁ、さんきゅーな☆」
「え?」
誠は私の頭を撫でて
窓から部屋に戻っていった。
