照りつける太陽。
それを反射する海。
そして懐かしい友達たち。

「きゃーーーーー」

水をかけて遊ぶなんとも女の子らしい光景。

「男子たちはバーベキューの用意ね」

「えー。俺らも遊びたーい」

懐かしい友の笑い声。

私を見て笑う誠の声。

「何、笑ってんのよ?!」

「べ、別に~」

どえせこの悲惨な姿を見て笑ってんでしょ?!

最低ー!!!!!!
なんでこいつもくんのよ?!

ピンクのビキニの上から
白いTシャツを着てる私。

「顔はまぁまぁいいのに・・・
その胸がな・・・・・・。」

「よ、余計なお世話よっ!」

もぉー。楽しくやろうとしてんのに・・・。

「おっ!岡本じゃん!」

「あっ!宏貴くん!!」

「久しぶり〜♪」

「ホント久しぶりだよね♪」

「そうだなぁ」

西谷 宏貴(ニシタニ コウキ)くん。
私の初恋の人。
噂では両想いだったらしいけど思いを伝えずに終わっていってしまった。

髪は茶髪のちょっとチャラ目。
背はものすごく高くてバスケ部所属だった。

「宏貴くんはまだバスケ続けてんの?」

「まぁな」

「上手いもんね!!」

「そうかなぁ・・・?」

ちょっと宏貴くんの顔が赤くなった。

「水着似合ってんな」

え?!

「あ、ありがと...」

こんな優しいこと言ってくれるの
宏貴くんぐらいだよ?!
まだ私のこと好きなのか・・・。
って、何考えてんだ?!

さすがに一年も経っているからそれはないだろ。

「宏貴くん、彼女できた?」

「いないよ」

「そうなんだ・・・」

ちょっと宏貴くんは顔を赤くして

「俺、中学の時から好きな奴いるから。
高校行ってもそいつのこと忘れられねえし・・・」


「へぇ~。一途なんだね」

「まぁな」

「岡本は?彼氏できたの?」

「わ、私?!出来るわけないじゃんっ!」

「そうなんだ・・・」

会話が途切れる。
何この空気、重くない?