一方ー…ライラとミチルを遠巻きで見ていた生徒たちは、ひそひそと声を殺してしゃべっていた。


「あの二人、本当仲いいよな」


「幼なじみなんでしょ?」

「有名だよね。最年少で入試トップ入学!あ、楠君は違うか。二位か。」


「垣ノ内さんってレベル10なんでしょ?すごいよねぇ」




そんな会話もー…


ミチルには全て聞こえていた。


(聞こえてんだよ(怒)てか誰だ3番目の奴。喧嘩うってんのか?)


イライラしながらミチルも自分のざるそばを口に運ぶ。


目の前の少女はイチゴジャム入りカレーに夢中で生徒たちの会話は聞こえていないだろうが、地獄耳のミチルには全て聞こえていた。