「お前よくそんなもん食えるな？」


ミチルは眉を潜めてライラが食べているどんぶりの中を見た。


カレーの濃い茶色と、イチゴの真っ赤な色が混ざりあって、すでに異色と化している。


それに加え、ジャム独特の甘ったるい匂いも手伝って、異臭を発している。


自らはもちろん、例え食べなきゃあなた死にますよと言われようが、これを食べるのにきっとためらう。


「どうして？美味しいものと美味しいものを組み合わせたら二倍に美味しくなるわ。」


ライラはそう言うと、もの足りなさそうにもう１瓶ジャムを鞄から取り出して、それをどんぶりの中にいれた。


もう言っても無駄だ…そう悟った少年は、話題をまた変えた。