「ふわぁぁー。」

「スーピー…スピー」

今日は、早く行こうっと。



「おはよー」

「え!早ない?」

「訳あり。」

「ごちそうさま。」

「陸、早いなー」

「これでも遅いんだよ。いってきまーす!」

「いってらっしゃーい。」


「あ!夏春、」

「なに、お母さん?」

「これ」

「えー!」

「3000円。財布に入れ時」

「何で、いきなり。」

「財布に最低でも1000円は入れとかな、誘われた時に困るやろ。」

「ふーん。ご飯!」

「はいはい。」


「いってきまーす」


「あ!美羽ー。それに梨理じゃん。

梨理は高校から仲良くなった友達。
真田梨理 さなだ りり
陸上部のエースで、サバサバした性格の女の子。曲がった事が大っ嫌いで、ズバズバ物を言う、毒舌。

「あ!夏春おはよ。」

「美羽、おはよ。」

「夏春!」

「なに?梨理?」

「今日、部活は?」

「今日は水曜日だから、ないよ。」

「じゃさ。合コンしようよ!」

「合コン!!!」

「うん。」

「無理!そんなの。」

「美羽は?」

「美羽、全然いいよ。」

「美羽!あんた尚人は?」

「え?彼氏だけど?」

「彼氏いるのに合コンって!」

「それとこれとは別!」

「えー!。」

「最校のバスケ部なんだけど?」

「やっぱり私は。」

「はぁ。夏春。そろそろ彼氏欲しいと思わないの?そりゃ、空が彼氏がいいかも知れないけど、若い内に恋愛いっぱい、しとこよ。」

「わかった…」

「やった。良かった!夏春来なかったら怒られそう…」

「で、どこの学校って?」

「もー。夏春。聞いといてよー
最校だよ。」

「最校…スポーツ?」

「そう!最校はスポーツ推薦しか入れない高校…のバスケ部なんだけど、エースがとにかくカッコいいだって!」

「ふーん。」

「もう!興味ぐらい持ってよー」

「ふーん」



「じゃ、後でね。」

梨理とはクラスが違うから会うのは休み時間ぐらいだ。


「ねぇ、夏春。最校って…」

「何?」

「いや…何でもない…」