「うわぁー。おしゃれー。」

「んまに。料理も美味そう!」

「夏春、おっさん口調になってるー」

「へへっ。ついつい…」


カランカラン…

「いらっしゃいませ。」





「あ!梨理!」

「あー。剣。久しぶりー」

「さっ。夏春、美羽、座って座って。」

「こんにちは。」

「じゃまず、自己紹介だな。」

「俺は剣。梨理の幼馴染。バスケ部の6番だ。」

「俺は、亮介。バスケ部の7番。よろしくなーーーー。」

「あと1人来るはずなんだけど、自主練習しててさ。」

「あ!うん。分かった」

「私は、美羽。柔道部のマネージャーやってまーす。」

「柔道部のマネージャーって大変でしょー。」

「そう。すっごい大変。むやみに、投げて怪我させる子もいるからー。」

ギグッ…

「まぁ。楽しいよ」

「俺の高校はさー。柔道部に女子がいなくてよ。」

「まぁ、それが普通でしょ?」

「だな。君らの所は?」

「美羽らの所は…」

「美羽…もういい?」

「あ!ごめん。」


「私は、梨理剣の幼馴染。」

「梨理は知ってる。」

「でさー。隣の可愛い子は?」

「え?!私?」

「そう。名前は?」

「私は…」

「ごめん。剣。遅くなって、」

「ちょっー。隆宏おせーよ。」

「いやー。家帰って着替えてたら遅くなって…」

「って、ごめん。自己紹介の続きだったよな!」

「いいよいいよ。」

「じゃ、続きを」

「あ!私は、夏春…木之原夏春。
中学校の時は。バスケ部だったんだ。
今は、柔道部で副主将やってます。」

「夏…春…」

「え?なんか言ったか隆弘?」

「あ!いや!」


「俺は、坂田隆宏。バスケ部4番のキャプテン。よろしく。」




「……」

「夏春!」

「あ!なに?美羽。」

「大丈夫?」

「え。あっ、えっと…」

「しんどかったら帰る?」

「ごめん…大丈夫。」



「てかさー。夏春ちゃん。元バスケ部なんだってー。」

「うん。」

「ポジションは?」

「バリバリ、センターやってた。」

「え!まじ!俺もセンター」

「だって、亮介くん。身長高いじゃん。」

「いいよ。どうせ俺は…」

「剣くんは?」

「フォワード。」

「え!凄い!フォワードってずっとあごがれてたんだよねー。」

「え?何で?」

「私、下手くそでジャンプ力しかなかったから、センターだったんだけど。
フォワードって、何でも出来るイメージがあって。」

「何でも?」

「うん。ガードみたいに指示したり、スリー打ったり。時には、ゴール下に入って、リバウンドとったり。
だから、なんかフォワードってかっこいいなってずっと思ってたんだー」

「確かに、あごがれるかもー。」

「だよね。」












「さ。どうするか?」

「カラオケでも行く?」

「賛成ー」

「あ!私…パス。」

「えー。何でー。ごめん。ちょっと…」

「あ!俺も…」

「え?隆宏もー。」

「まぁ、いいや。じゃーねー。」

「うん。バイバイ。」





「今日はお疲れ様でした。
ではおやすみなさい。」

「待てよ。夏春。」

「なに?」

「あの時のまた、怒ってんのか?」

「さー。わかりません。」

「あのさ。夏春。俺らもう一回やり直さないか?」

「はぁ?」

「俺、まだ、お前の事好きなんだよ……」

「今更、やめて。」

「…おい。」

「じゃ。さようなら。」