花と恋





………山宮くん?


「へ?なんで山宮くん?」




私達は何もないよ?


「だって2人いい雰囲気だもんっ」



「へ?ど、どこがっ」



そうだよ、私達はいい雰囲気になったりしてないよ。
ただの友達の雰囲気。




「えー、だってほら。2人で勉強したりー、
デートの約束してたりー」


「デートじゃないよ?」



「2人で出かけるんでしょ?デートじゃん」



え、あれってデートなの…?




「あー、でもあれか。鈴花は陵真にも好かれてるもんねー」



「あー、陵真くん?可愛いよね♪
なんか、一緒にいると弟ができたみたいに感じるんだよね~」




一人っ子の私は、兄弟って欲しかったからなんだか嬉しいんだよね。




「陵真は、弟ととしか思ってないの?」


「え、他に何かあるの?」


「恋愛対象ではないの?」



陵真くんが?



「んー、そういう風に見たことないや」



それを聞いた美仍里ちゃんが、
「じゃあ拓真が優勢か~」
なんて呟いたから何がか聞いたけど、

「ひみつー」


って言って教えてくれなかった。