山宮くんと話し終わり、席に戻ると、
「すーずーかっ♪」
と何やら上機嫌な美仍里ちゃんが寄ってきた。
………なんかめちゃくちゃニヤニヤしてるよ…。
「な、何?美仍里ちゃん」
そう聞くとニヤニヤした顔のまま
「鈴花は、拓真とデートかぁ♪」
と言った。
はぃ?
「え?デート?いやいやいやいや。違うよ~。
ただ、勉強教えてもらったお礼っていうだけで……」
本当のことでしょ?
うん。私は何も間違った事は言っておりません。
「そーんなの、2人でお出掛けでしょー?
デートじゃん。デート!」
はぁ。美仍里ちゃん………。
「違うったら違うの。
第一、私達は付き合ってないんだからデートも何もないでしょ?」
そう、私が真剣に言うと、
「はぁー。これだから鈍感は。
あ、天然も混じってるから大変だ、こりゃ。」
なんてぶつぶつ言ってる美仍里ちゃん。
「私は鈍感でも天然でもないもんっ」
って膨れてみる。
しーー…………ん……
「………え?」
さっきまでガヤガヤしていた教室が急にしーんとなり、
何故か見られている私。
な、何?なんかしでかした!?
すると………
「「「か、可愛い!」」」
っと揃って言う女子達。
男子は………なんかよくわからない反応…。(←笑)
「み、美仍里ちゃん。何が可愛いの?」
訳がわからなくて美仍里ちゃんにキョロキョロしながら聞いてみる。
「あんたがよぉ!」
って言って頬をむにゅっと掴まれて、
「い、いひゃい!!」
と涙目になる。

