なんで赤いんだろう?
あ、もしかして風邪?
「山宮くん、風邪ひいてる?」
だって、風邪ひいてるのに残って教えてもらうなんて…
悪いもんね…。
「え?…なんで?」
と、すごくキョトンとしている山宮くん。
「え、だって…さっき山宮くん赤かったから…」
そう言うと、
「あ…あぁ。違うよ。風邪じゃないから」
と、そっぽを向きながら答えた山宮くん。
「そっかぁ。よかった」
心配しちゃったじゃんか。
「早く始めようぜ。終らないから」
そう言って私が出しているのと同じワークを出してきた山宮くん。
「とりあえず、さっきの問題教えるな」
「お願いします!」
そうして私達の勉強会は始まった。
山宮くんの教え方は、ほんとに分かりやすくてどんどん理解出来た。
「じゃあそろそろ休憩するか」
「うんっ」
そう言うと、ジュースを差し出してくる山宮くん。
「…え、くれるの?」
「うん。頑張ったごほーび」
そうニカッと笑いながら言う山宮くん。
「そ、そんな悪いよ!教えてもらってるのに。
ジュースまで貰うなんて…」
「そんなことないから。貰ってよ」
い、いいのかなぁ?
「ほ、ほんとにいいの?」
「うん」
「じゃあ…。ありがとう」

