私は、山宮くんの弟さんの病院に来ていた。


私に会いたいって………なんで?




「ここだよ」

そう言って扉を開ける山宮くん。



入ると、すぐにこちらを向いた男の子。

中学生ぐらいかな?



「初めまして…。俺、山宮陵真っていいます」


「初めまして。私は河原鈴花です」


笑顔で自己紹介する。




「あの…このしおりをくれたのって………鈴花さんですよね?」


そう言った陵真くんは私があげたしおりを持っていた。





「え…?あ、うん。そうだよ?」