いつ、どうなるかわからない。


そう医者には言われてた。

最初は「陵真はきっと大丈夫」そう信じてた。



だけど、いつの間にか……
「このまま目を覚まさないんじゃないか」
そう思ってしまっていた。


だけど……河原にもらったしおりで、希望を取り戻してたんだ。
そしたら……

陵真は目覚めた。



河原……ありがとう。





「兄さん」


陵真に呼ばれ振り返る。




「これ、なんの花?」

陵真が指差していたのは………河原にもらったしおりだった。


「俺、真っ暗な所にいて、どれだけ叫んでも誰もいないし、走っても走っても景色はずっと変わらなくて……すごい怖かった。

でも、1輪の花を見つけたんだ。
その花は、この花だった。
この花を持った瞬間、真っ暗な所が明るくなったんだ。
そしたら……ここにいた。」



そう陵真は言った。


この花が陵真を導いて…くれたのか?



河原……ほんとにお前のおかげだよ……。


「陵真、この花はデージーっていうんだ。花言葉は……“希望“。
陵真に……って、俺の友達がくれたんだよ」



「………兄さん。俺、このしおりくれた人に……会いたい。お礼いいたい。」