(バカ!バカバカバカ!)

「…グス」

階段を駆け下りて、人目のつかない場所に腰を下ろした。

「…やっぱり、話すべきじゃなかったんだ。」

(駒瀬くんなら、大丈夫だと思ったのに…)

私の頬を涙が伝う。

「ハァハァ…あ!明日葉さん発見!」

「!?こ、駒瀬くん…なんで……」

「いや、その、謝ろうと思って…明日葉ののこと何も知らないくせに、偉そうなこと言ってごめん!」

「駒瀬くん…」

「それで、1つ提案があるんだけど、聞いてくれないかな?」

「提案?」

「そう!」

私は首を傾げた。

「俺がついてる。だから、一緒に克服してみない?」

(一緒に、克服…?)

「どういうことです、か?」

声が震える。

「何かは分かんないけど、明日葉さん、過去に何かあったんでしょ?」

「え…」

「まぁ、俺の推測だけどね。だからさ、俺が明日葉さんを守るよ。」