「今から和輝と勉強しにいくんだよ!」

俺は得意げに言った
これで俺のこと見直したかもな

「えっ?」

そう言って立ち止まると不思議そうな顔で
何度も俺の服装を上から下まで見ている

なんとなくだけど俺の言うこと信じてねぇ気がした
ほら、目は口ほどに何とかっていうじゃん

「俺の言うこと信じてねぇな・・」

俺は少しムッとした
俺だってやるときはやる男なんだぜ?

「だって!その格好・・」

語尾が少し小さくなった
多分【どう見ても遊びに行く格好にしか見えない】って言いたかったのかも
でも、勉強するのに格好なんかどうでもよくないか?
勉強すりゃそれでいいんだし・・

あっそっか!あれを見せればいいのか!!
俺はバッグの中から数学の教科書を取り出して三戸瀬さんに見せた
これで絶対信じてもらえる

「神月、あんた・・」

少しは感心してくれんじゃねぇ!?

「明日からテストなのに明日の教科の勉強しなくていいの?」

予想外の言葉に俺はその場に固まった
そういえば明日何のテストか知らねぇし、数学もいつあるのかわかんねぇじゃん!!

「あぁ・・まぁ何とかなるって!」

いつもみたいに笑ってごまかした