桜がひらひら舞い散る季節
まだこの時は君と出会うなんて知る由もなかった…

庭野和歌13歳
都立音宮中学校に通っています
今日から、私は2年になりました
クラス表を見ていると…
「おーい‼︎和歌‼︎」
「りっちゃん‼︎」
りっちゃんこと沢野立夏が走ってきた。
「和歌‼︎何組?」
「C組だよ!りっちゃんは?」
「C!一緒だよ‼︎」
「やった〜‼︎」
ードンッ‼︎
後ろに振り向くと、背の高い凛々しい顔をした男子がいた。

謝って顔をあげると同時にりっちゃんが
「涼雨⁈」
と叫んだ。
え?
よくよく見てみると、確かにその男子は小学5年生までこの町にいた涼雨くんだった。
「久しぶり。和歌、立夏。つーか、職員室どこ?」