「だ、だめっ!」 「なんで? いやじゃねーんだろ?」 「いやじゃないけど……は、はずかしいもん!」 なんで凪くんはそんなにけろりとしてるんだろう。 私、こんなにてんぱってるのに。 すっごーくどきどきしてるのに。 私がじっと凪くんを見ていると、凪くんはショートケーキをひとくち食べて、くすりと笑った。 「警戒すんなよ。冗談だから」 「じ、冗談っ?」 「わかんないけど」 「なっ!」