凪くんの口から、サト先輩の名前を聞きたくなかった。
どうしてだかわからないけれど、心が痛くなるの。
泣きそうなのをこらえて、私は強く叫んだ。
凪くんの表情を見るのがこわくて、うつむいたまま。
「は……? 終わりにしようって、なにを」
「だって、私たち、幼なじみだからいままでずっといっしょにいたでしょ……?」
当たり前みたいに、私たちずーっといっしょにいた。
幼なじみだから。
それだけだっていう事実にずきんと傷ついたのは、はじめてだ。
「そう思ってるのは、心愛だけ……」
「だ……だから! いっしょにいるの、もう終わりにしたいの!」

