・ ・ * ・ 「凪くんっ、凪くん!!」 放課後。 ホームルームのあと、誰よりはやく教室から飛び出してきた私。 凪くんの教室へ向かうまでの階段で、こちらにくる凪くんを見つけた私は、思わず大きな声で名前を呼んだ。 駆け寄ってくる私に、凪くんはおどろいた顔を見せる。 「なに? どうしたんだよ、心愛」 「凪くんっ……!」 凪くんにかけよった私は、そのままぎゅっと凪くんに抱きついた。 「こっ、心愛!?」 凪くんのあせった声が聞こえて、私は目に涙をためて凪くんを見上げる。