「でもきみにそんなこと言われる筋合いないよ。きみ、心愛ちゃんのなんなの?」
ここで彼氏だって言えたら、どれだけいいか。
天然な幼なじみのおかげで、男にこういう問いかけをされることはざらにある。
そのたびに、いつもそう思ってしまう。
自分から行動しないかぎり“幼なじみ”という枠組からはずれることはできないって、わかってはいるけれど。
「凪くんは私の幼なじみだよ!」
「幼なじみ? へえ~……」
うしろから答えた心愛の言葉に、ふくみ笑いをもらす栗原。
感じわる。
俺もだろうけど。
保健室のドアを静かに閉めた栗原は俺たちを見て、眉をさげて笑った。

