「……ほんっと、サイテーな男ね」 混乱する私の耳に飛び込んできたその声は、とっても聞きなれたもの。 声の聞こえたほうへ顔をあげると、栗原くんが立っていたところに、舞香ちゃんがいた。 私に倒れこんできている栗原くんを、冷たい目で見ている。 「ま……舞香ちゃん? あ、あれ?」 いまだに状況が呑めない私。 な、なにがどうなってるんだろう。 どうして栗原くん…… 「気、失ってる……?」 やっとの思いで私の上からどかせた栗原くんの目は、眠っているように閉じていた。