「ほら、お前ら席つけー！」

おぉっ！先生ナイスタイミング！
悪の手から私を守った神だ！
先生ありがたやー…。

「ちょ…牧田(まきた)。どうした？誰拝んでんの？」
「…いや、気にしないでください」

いかんいかん。
いつの間にか先生を拝んでしまってた。そして、私の隣に居た悪は「チッ」と舌打ちして自分の席へ帰還した。
私はその背中へ向かって舌をべーっと出した。
はぁ…やっと平和が訪れた。
ヘッドホンをバックから出して耳にあて、ウォークマンの再生ボタンを押そうとした…
その時…。

「「きゃぁぁぁぁーーーーーーッ‼」」

ちょっと…今、耳飛ぶと思ったんだけど。
でもよかった…ヘッドホンしてて。
男子の殆どが気絶してるし…
女子の皆様の声、恐るべし。

「えー…。前から話をしていた転校生の四人組ですー」

おっ…。
私を悪の手から救ってくれた、神が話している。
これは聞かなければ。
私は耳からヘッドホンを外して前を見た。そこには…

すっごいイケメンな男子4人組が立っていた。

さっきの声はこの4人を見て「きゃぁぁーー！」って言ったのか。
うん…分からんでもない。

「えー…。それじゃ、奥の人から自己紹介お願いー」