「愛野ー靴下片方見当たりませんわ」
高く透き通った声で
部屋から微かに聞こえる
お嬢様のお声。

「はい、みるくお嬢様!」
即座にわたくしは
そのお声の主に返します。


申し遅れました、
わたくし、みるくお嬢様に
お仕えさせていただいてる
愛野 秀 (24)と申します。

今お嬢様は
高校へ行く準備をされています。


あ、靴下を渡さなければ。