神崎くんから離れ、


音がしたうしろに目をやると



「あー、ごめん。

邪魔した?」


と不機嫌だけど、どこか悲しそうな神谷が立っていた。





「神谷・・・」



そう言ったのは、

私ではなく神崎くん。




「俺、ジュース買いに来ただけだから」




そういい、私の横を通り抜き


チャリンチャリン、とお金を入れていく神谷。




シーンとしているせいか、

自販機のゴーっと言う音が



いつもより大きく感じた。