「お、俺がお前好きとかありえねーだろ!

俺ら嫌い同士だし」




そう言い、

ぎこちなく笑う神谷。





あ、やっぱり嘘だったんだ……



“嫌い”


そう言われて、

胸が痛くなる。



何で……、


何でこんなに悲しいの……?





「………そろそろ帰るか」




そう言い、

椅子から立つ神谷。





だけど私は、

なかなか立てずにいた。