「田中ってさぁ、家庭的だよねぇ」 完熟と半熟のちょうど間くらいのそれは、あたし好みでとっても丁度いい。 「は?そう?」 怪訝そうな顔をする田中。 「そうだよ。布団干したりさぁ、毎日ちゃんと料理するし」 「…生活してく上で最低限のことだろ」 「そうかなー?」 まぁそうだけどさ。 でも男子ってもっと何もしないイメージだった。 「それ、食べたらちゃんと片付けとけよ」 そう言って、マグカップを持ち立ち上がる田中。 「どっか行くの?」 「ちょっと買い物。岩槻と」 え!? 「岩槻くんと!?」