顔を両手でパンッと挟むと
「変な奴」
不審そうな瞳でそんなコメント。
「う、うるさいな!」
田中はどーせ知らないんだ。
あたしは何気ない田中の一言で、バカなくらい浮かれちゃうってこと。
「今日ラーメン食べてこっか!」
「また外食かよ…」
「いいじゃん!じゃぁ、お寿司!?」
「じゃぁになってねーよ」
そんな他愛ない話をしながら、ローファーに履き替えようとしたとき
「光っ…!!」
「…花凛!?」
ただごとじゃない様子で走ってきた花凛ちゃんが、田中の胸に飛び込んだ。
「…助けて!」
そしてギュッと田中にしがみついて言う。
な、何があったの!?



