田中のくせに!!





「まどかチャン何してるの?」



「…ゴミ捨ててきて、教室戻るとこだけど」



「マジ?じゃ一緒に帰ろ〜」




はあ?



ニコニコと微笑んでいる奴を見つめる。




「何で?」





昨日発覚したことだけど、瀬名晴人の家は別に近所でもなんでもない。


むしろ少し遠い。





「何でって…一緒に帰りたいから☆」




瀬名晴人が当たり前のようにそう言って、あたしの手を握る。




手を…握る!?!?





「ちょっと何!?この手は!?」



「スキンシップ〜♪」




「急にやめてよ!!
びっくりするでしょ!!」




「じゃ許可取ればいいってこと?」




「そーいうことじゃないっ!!」





瀬名晴人の手を振り切って、廊下を早足で歩いた。




やっぱ危険だ、こいつ!!