「いや〜、実は風邪ひいててさあ。40℃の熱とか出て死ぬかと思ったわ〜☆」




そしてなぜか前髪をかきあげならそんなことを話し出す。






「あっそうですか…お大事に」




「ちょっ、冷たくなぁ〜い?」





クルッと背を向けて歩き出したあたしの腕を、瀬名晴人がつかんだ。





「はなしてくださいっ」





もう瀬名晴人には近づかないって決めたんだから!





「まぁまぁ、俺、まどかちゃんに謝りたいんだよ」



「は?」




謝りたい?





眉をひそめるあたしを、困ったように見つめる瀬名晴人。





「…俺、あの後すげー反省したんだよ、実は。


俺、俺にキスされたら女子はみんな喜ぶのかと思ってた」





は、はあ!?





瀬名晴人のチャラ男発言に思わず目を剥く。





今までどんな世界で生きてきたのですか!?