「ったく、なんなのアイツはー!!!」





怒りながらアパートに帰ると、包丁を持った田中が驚いたように振り返った。






「アイツって?」



「えっ!?いや…て、てか田中帰ってたんだ!おかえり~!!」





田中が早く帰っているのが久しぶりだったから、少し驚いた。





今日は花凛ちゃんと、会ってこなかったんだ…?






「おー。てか周防、リボンないけど?」




「え!?」





バッと下を向くと。



確かに、そこにあるはずのリボンがない。





…もしかして、あのチャラ男の手を振り払ったとき、その勢いでハズれちゃった!?




じゃぁあたしのリボンは、あのチャラ男が持ってるってこと!?






「最悪~!あのチャラ男~!!!」






取り返しにいかなきゃじゃんか!!!