「…そんなこと言うなよ。

無駄とか…意味ないとか言うな」




絞り出すような、田中の声。




「…だって…

仕方ねぇじゃん。好きなんだよ」





目の前が、一瞬真っ暗になったような気がした。




ずっと前から分かってたことなのに。




…まるで頭を鈍器で殴られたみたいな、衝撃。






“好きなんだよ”





「……田中のバカ!!!」





決定的に、フられた。