「いやー、やっぱりいい子だまどかちゃんは!
まどかちゃんは彼氏とか、いるの?」



「ブッ!!」




突然のそんな質問に、思わず吹き出しそうになった。



「おい兄貴、だからコイツ口説くのやめろよ!」



田中が鋭い視線を旭さんに送る。



「別に口説いてないよ。
ただ彼氏いるのか聞いただけだろー?」


「い、いませんよ彼氏なんて」



ジュースでお肉を流し込んで、なんとかそう答えた。




「えー?そうなのー?まどかちゃん可愛いのにもったいないなー」



「いや…全然かわいくはないんですけど」



「じゃぁ好きな男のタイプは?」




す、好きな男のタイプっ!?




思わずチラリと田中を見た。




田中は不機嫌そうに旭さんを睨んでいる。




「…おい兄貴」


「なんで怒ってんだよ?いいだろ?好きなタイプ聞くくらい!」



そして旭さんはキラキラした目であたしを見た。




「で!?」



「え?え、えーと、そうですねー…」




…これは答えざるをえない雰囲気。




「…優しい人、ですかね?」




「……ふーん。なるほどね♪」




旭さんは意味深にニコッと笑うと、田中の背中をバシッとたたいた。




「だってよ光!」



「いってーな!
なんで叩くんだよ!?」



「んー?意味はない」



「はあ!?」