最終日は学年全員で首里城を見学して、お昼には飛行機に乗り込んだ。





飛行機が離着陸する瞬間は、いつも少しドキドキする。




ふいに、ゴゴゴゴゴ…という音が止んで、段々遠ざかって行く沖縄の地。




あー…なんだかすっごく寂しい。





「で?ほんとに、昨日は何にもなかったの?田中と」




隣の席から聞いてくるのは、友梨。




「…なんにもなかったよ」




…たぶん。

友梨が期待するようなことは…





「なーんだ、作戦が甘かったかなぁー。
次からはもっと…」



あたしの返答に、一人ブツブツと反省会を始める友梨。




…その顔が真剣すぎて、ちょっと怖い…。