「うーん、でも夕飯にはまだちょっと早いし…ってか、どしたの周防」
「っえ!?!?」
急に田中と視線がぶつかって、顔がカァッと熱くなる。
「べっ別に!?」
「…あそ」
怪訝そうにしながらも、再びお兄さんに向き直る田中。
だって
だってだって
お兄さんには
あたし達がカップルに見えてるってことじゃん!?
「でももう少し遅くなると、どこの店も混んじゃいますよー?」
「まぁ…確かに」
あたしが一人、彼氏!彼女!!と頭の中でバタバタしている間に、どうやら話はまとまったらしい。
「行くか」
「うっうん!!」
あたしは浮かれ気分のまま、田中に続いてタコライスのお店に入った。